見慣れていく街を誰もが急かす足音連れて
人恋しい顔で僕の横を通り過ぎて行く

髪もだいぶ伸びたしパーマもかけてみたし
沈むこともなくなったし
僕はかわってしまうんだ
君の知らない誰かを幸せにできる男に

時計の秒針が確かな時間を運んで行く
繰り返しじゃないはずの明日が来るんだ

僕はこれからどれだけの喜びと悲しみで
この新しい部屋の中を埋めていけるだろう？
今はまだ脱ぎっぱなしの服が転がる部屋の中で
今日もヤカンに水を張り夕食の湯をわかす

「自分に素直になれよ。」
「気持ち押し込んでるだけだろ？」
知った顔で僕に友が言う
自分のことは一番自分が分かっているはず
そんなのとうに気付いている

変わらないことを憂い変わってしまうことを恐れ
だけど結局君を思ってしまうんだ

僕はこれから意味のない日々を送りはしない
『僕はこれから。』と言い聞かせて頑張ると決めたから
ただ今日も迷いこなす日々が遠い思い出をめくるから
パーマをかけた髪よりも心はねじれるよ

大小の程度こそあれまだ君をくすぶっている